さくらわかば展2020「私の作品展」

11月6日(金)~8日(日)鎌倉市扇ガ谷のギャラリー檜松で、さくらわかば展2020「私の作品展」を開催しました。

「私の作品展」には、絵画や、書、陶芸、手芸作品など、20人、40作品が展示されました。そのほとんどが、ケアサロンさくら、ワーキングデイわかばに通所している認知症のある方の作品でした。

一見抽象的に見える作品の多くは認知所が中等度に進行した方々によるものです。

言葉がうまく話せなくなった方、ついさっきの記憶がおぼつかなくなっていて不安に襲われそうになる方、いま何をしたらよいのかわからなくて落ち着きなく歩き回る方、そんな方たちの心のよりどころになればという思いから、私は絵を勧めてきました。

うまく描けるとか、上手下手ではありません。ひたすら一枚の紙に向かい合ううちに、自分らしさがほとばしる瞬間がやってくるようにかんじることがあります。それな描いている本人でさえも分からない発見の瞬間です。

アートに限らず、一つのことにチャレンジすることで、願いをかなえたり、目標を達成したり、見失いそうになった自分という手掛かりを見つけたりする方もいました。

私自身も、かつてパニック障害という病を抱えて自問自答した日々がありました。介護の仕事をしながらも、病気と付き合う日々でした。私の場合は、1枚の花、1篇の雑草との出会いが私を支えてくれました。

正しい書き方なんてありません。自分が納得がいくまで書く(描く)ことしかありません。認知症であるかどうかなんて、大きな問題ではないのです。

手芸や絵葉書などの小物販売コーナーも盛況でした。

期間中80名の方々が会場を訪れました。

来年またこの場所で作品展を開催します。

それまでデイサービスに通っているお一人お一人が、ご自分と向き合うお手伝いをさせていただきたいと思っています。

稲田秀樹

 

認知症対応型デイサービス ケアサロンさくら

地域貢献デイサービス ワーキングデイわかば